キリンソウ

鬱病と共に生きつつ寛解を目指す。ガジェットとアナログの両方で生活を良くしたい。

長年フルーチェを避け続けていた私がフルーチェに大勝利した話

f:id:hal-minehiro:20170704005617j:plain

長年避け続けていたアレがあります。
フルーチェです。
深い理由があってこうなったわけですが、フルーチェ恐怖症を蹴り飛ばして殴り倒して大勝利したので、ここにご報告します。

うれしいです。本当に嬉しいです。やっと一人の人間になれそう。泣けるなら泣いてました。
もう本当に「勝てた」という事実で胸がいっぱいです。

フルーチェ恐怖症とは

原因ですが、いじめ加害者のあだ名がフルーチェ
それだけです。
私はフルーチェ氏らに殺されかけたこともあるので、フルーチェを視界に入れたときのダメージが半端ではありません。

  • 吐き気
  • 不安
  • 頭痛
  • めまい
  • 自殺企図
  • 動悸
  • 過呼吸

などの症状を引き起こします。まあPTSDですね。

いじめられてたのが小5のとき、思い出し始めたのが高校に入ってから。
長い間、いじめの記憶は抑圧してきたようです。 未だに全てのことは知りません。
自分が被害者だったということに気づくのも、あまりに遅かった。
長いカウンセリングと治療を経て、少しずつ受け入れながら生活していました。

襲いかかるフルーチェ

売り場は避けられますが、避け難いのが初めて行くスーパーの売り場とテレビCM。

売り場がわかっていないスーパーでは、時々お菓子作りコーナーに迷い込むことがあり、そこでフルーチェに遭遇してダウン。

CMは本当にアサシンみたいなもんですから、避けるのは難しいです。これもすぐダウン。

立ちはだかるフルーチェ

なぜ今回フルーチェを倒せたかというと、病院のプログラムでフルーチェ作りがあったためです。

初めてのプログラム参加で経緯を説明するのが面倒くさく、かつ職員さんに迷惑もかけたくありませんでした。
軽いめまいを覚えながらも、いい経験かと思いフルーチェを倒すことに決めたのです。

私の目の前に立ちふさがる、フルーチェ(ピーチ味)。
レトルトカレーと同じ箱に入っているのに、その開け口はあまりにも硬かったように思います。

フルーチェ蹂躙

他のプログラム参加者さんと二人でフルーチェと戦っていましたが、職員さんが持ってきたのは牛乳500ml
フルーチェに必要なのは200ml
どうしよう。余る。
悩む私たちに職員さんが「全部入れちゃいなよ」と言いました。

分量通りにフルーチェを作らない。
フルーチェを思い切り蹂躙することで、私の中のフルーチェを抉れるかもしれない。
そう考え、牛乳を更に追加しました。
そして、今の世に生まれたことの恨みを全てスプーンにぶつけて、グチャグチャかき混ぜたのです。

自己肯定感のなさからくる劣等感と生きづらさ、いじめがなければしなくてよかった肉体的・精神的・金銭的苦労、普通に生きられなかった苦しみ。
今私はいじめに勝ってるんだ。負けてなんかないんだ。そう思うことが心の何処かで必要でした。
フルーチェをザクザクとかき混ぜながら、様々な思いを巡らせていたのです。

勝利のファンファーレ

かき混ぜて冷やして30分、フルーチェができあがりました。
案の定牛乳臭かったですが(分量より多かったので)、美味しくいただけました。

分量無視して作った挙句にグチャグチャかき回して、しまいには食ってやりました。
食べ終わったことがうれしくて、その場でトラベラーズノートにメモ。
よろこびの言葉がメモを埋めていました。

勝利してみて

思えば長い間、ゼラチンを買うことができませんでした。
だいたいフルーチェと同じ売り場にあるからです。
私はそういう自由も奪われていたんだな、と今更実感します。
今年の夏は、涼しげなゼリーでも作ってみたいな。

と書いておきながら、結局また当時の自殺未遂やいじめの苦しさを思いだしたので、レキソタンを飲みました。

あの時、いじめで苦しんでいたあの時、歩道橋から身を投げようとした私のランドセルを掴んで止めてくれた人。
おじさんだったかな。おぼろげな記憶ですが。
私はまだ生きて戦っています。