キリンソウ

鬱病と共に生きつつ寛解を目指す。ガジェットとアナログの両方で生活を良くしたい。

育ち方と環境、その相互作用と自分のこれから

f:id:hal-minehiro:20170601104502j:plain

自分が今まで育ってきた環境、育ち方、生き方が自分を苦しめることがあるというのは、前々から感じていました。
いくつか過去にも記事にしています。
今回は、過去の記事も引用しながらそれらのついて考えていきたいと思います。

落ち着かない家

私は実家で落ち着いた暮らしができませんでした。
家の中とは常にだれかと戦う場所であったのだろうし、少し心を休められるといえば布団に入っている時くらいでした。
歴代の主治医やカウンセラーさんにも強く指摘されたことです。
家の中が落ち着かないことについては、この記事に書いています。

hal-minehiro.hatenablog.com

自宅で安心できないとどうなるか

上記の記事からの引用です。

まず心理士さんが目をつけたのは夫婦喧嘩でした。 大きな声で喧嘩をしたり、物を投げたり、そういった行為は子供をとても怖がらせます。 うちの親は物こそ投げませんが、時折喧嘩をしていました。 喧嘩をするとき、子供が同席していなければいいというものでもないです。 聞こえてます。怖いです。 泣きそうになりますが、私は泣くのが怖いので涙が出ません……。 あるとき、父と母の大きな声が聞こえてきて、喧嘩か?!と身構えたら、サッカーの応援だったなんてこともありました。 喧嘩が続くと身構えます。ドアの音にも過敏になります。 そして、とても悲しくなるのです。

自宅がトラップハウスに見える―家庭環境越しに見る「家」の姿 - キリンソウ

これは「いつも喧嘩に備えていないといけない」という自己防衛を生み出しています。
小さな物音にも敏感に反応し、自分を守ろうとするため、全く落ち着かない状況が続きます。
仕事や学校で緊張し、家でも緊張状態が続く。休む場所がなくなってしまいます。
こういった状態が続けば、当然精神面に悪影響が出ます。
私は顔に傷を作ることもありました。これが普通のアレルギーでないことは、環境が変わってから気づいたことです。

hal-minehiro.hatenablog.com

結婚を前提に夫と暮らし始めたとき、大してアレルギー的な環境が変わっていないのに、引っ越したら引っかかなくなったのです。 もしかしてこれ、自傷だったの? その時にこの疑問が浮かんだのです。 ずっと実家暮らしだったから気付きませんでした。

もしかしたらアレは無意識の自傷だったのかも - キリンソウ

「家族が家の中でどう過ごすか」も、子供の今後に影響する

たとえば、こういった家族の態度も疑心暗鬼を生み、安心を奪います。

家族間でそこにいない人の悪口を言い合うこと。 これは「自分も何か言われているのでは」という疑念に繋がりますし、自分の家族の悪口なんて聞きたくなかったんだと思います。

自宅がトラップハウスに見える―家庭環境越しに見る「家」の姿 - キリンソウ

新しい環境で生きることになっても、今まで生きてきた環境で染み付いたものを取り払うのは難しいことです。
もし誰かに見られていたらとか、何かを言われたらとか、視線恐怖や対人恐怖がある私には非常につらい気持ちが渦巻きます。
今の環境では気にする必要がなくても、やはりどうしても気になってしまうものです。
これを直すのはかなり難しいと、心理士さんに告げられています。

大人の苦しみ・悩みを背負わせないこと

親に頼れる状況でないこと。 家族のほうが苦労しているのだからと、いじめの相談を家族にできなかったり、家族のほうが先に不幸自慢をしてきて相談できそうになかったり。 子が親を頼れず、親が子に頼る図式になっているのはよくないそうです。 また、私の方にも「敏感・繊細すぎる」という欠点があり、それが恐怖を増幅させた可能性があるとのことです。

自宅がトラップハウスに見える―家庭環境越しに見る「家」の姿 - キリンソウ

「親のほうが辛い」「親のほうが苦しんでいる」、だから遠慮して生きなければいけない。何も相談することができないし、相談する先がない。
そういった考えが染み付いてしまったことが、子供をどれほど内向きにさせるか。
大した問題ではないように映るかもしれませんが、こう考えるとどうでしょう。 「大人の苦しみを子供に背負わせている」。

たとえば、子供に「離婚をした方がいいだろうか」「金を貸すべきだろうか」と相談を持ち掛けること。
これは子供が安易に答えられる問題ではないですし、答える必要もなければ、子供に聞くべきことでもありません。
これは心理士さんからもかなり問題視された面で、これによって私は頼る先をなくしてしまったのだと分析されています。

大人の問題は大人同士で相談するべきです。
また、母親が安易に夫の文句を子供にぶつけるようなことがあってはなりません。
言いたくなることもあるでしょうが、そうやってマイナス面をぶつけ続けると、子供が父親を尊敬できなくなるそうです。

同じだけの年月をかけて、ゆっくりと新しい環境に慣れていくしかない

私のこの状況は、実家で暮らしてきた時間と同じだけの時間をかけて新しい環境に慣れていくことで改善されるのではと見込まれています。
その期間は20数年。終わるころには50代に差し掛かっています。
ふと自分の人生を思うことがあります。50代にならないとまともに家で安心できない自分の身を悔やむこともあります。
それでも、一刻も早く改善していくしかありません。
敵も誰もいないこの環境になれることが一日でも早くできたら、もう少し目の前のものも変わって見えるかもしれないと考えています。