うつ状態と「当たり前のことができる幸せ」
ずっとずっとうつ状態で、大好きな手芸から遠ざかっていました。
先日やっと手芸をする気になったので、そこから学んだ苦しみや喜びについて書いていきます。
本当につらいことは、なにもできないこと
底の底まで落ちてみて、ひとつわかったことがあります。
それは、「私にとって本当につらいことは、何もできないことである」という事実です。
泣く。
何かに当たる。
愚痴をこぼす。
色々な方法があると思います。でも、私はそのうちのどれにも頼ることができませんでした。
ただ何もできず天井を見つめ、横になっているしかできない。
今までにないほどの鬱に対して、カウンセリングも投薬も手探りでした。
薬の変更と増薬を重ねて、やっとある日「ミシンの前に座ってみよう」と思えました。
久しぶりの友達に会うような感覚で
私のミシンは型が古いものです。
もう7年くらいは使っていますが、買ったとき既に1年落ちくらいの型のものでした。
新しいミシンではないけれど、私のミシンはいつも私をワクワクさせてくれる大切な宝物です。
それなのに、もう2、3か月も視界に入れないほどでした。
針に糸を通すことすら難しく、その期間は針山さえも見ていません。
今までの自分なら考えられないほどのことです。
それをやっと乗り越えた。
私は古い友人にようやく逢えたような思いで、ミシンに触れました。
いつもと変わらずに私を受け入れてくれる相棒。
少しミシン仕事をして、気持ちがリフレッシュしたような気がしました。
以前のワクワクが戻ってきてくれたのです。
「楽しいことすらできない」のは本当に危険
うつ状態の危険信号として、「今まで楽しめていたことが楽しくない」というものがよく挙げられますが、今回それを強烈に体感しました。
毎日泣いていようが、落ち込んでいようが、好きなものを食べることができたり、誰かと話したりして少しでも気を落ち着けられるならまだマシでした。
永遠とも思える長い停滞の中で、本当の「ヤバさ」を感じた気がします。
以後、このようなことがないようにストレス管理をしっかりしていきたいです。
もう本当に嫌です……。二度と体験したくない……。