こんな時代だから文通を
趣味は文通です。
万年筆やレターセットを使う機会として、コミュニケーションの手段として、様々な側面から楽しんでいます。
今回は、文通の楽しさについて書いていきます。
きっかけ
文通を始めるきっかけになったのは、1年以上文通してくれている方のちょっとした一言でした。
丁度その方も文通を始めた頃で、ご縁がありお手紙をやりとりすることに。
その方とは概ね月一度のペースでやりとりしています。
「そろそろかな?」と思うと、ポストを覗くのが楽しみになります。
たまーにボケて、二週間も経ってないのに「お手紙まだかなぁ」と思うこともあります。
引きこもりなので時間の感覚が狂ってるんですよね。
それだけ楽しみにしているというのも、もちろんあります。
文通を始めて思うこと
ツイッターやブログは、いわゆる「壁打ち」です。
コメントやレスポンスは非常に嬉しいですが、反応してもらうために書くぞ!と思ってやってる訳ではありません。
ただひたすら打つべし、打つべし。
しかし、手紙はそれでは成立しません。
それに、手紙の内容は公開されるものではなく、相手と私の秘密のようなものと思えます。
公開されるブログ、公開されない手紙。
当然これも大きな違いです。
なので、よりプライベートな場として、書きたいことや書けることの裾野が広がります。
私はここが一番嬉しいです。
公開できる文章に「秘密」を込めて
私には、文章を書くときのざっくりした基準があります。
- 議論を起こしたり他人を不愉快にしたりしないよう、論争の火種になりそうな話題を避ける
- 表現に出来る限り気をつける
- 文の流れを読みやすくする
これを私は公開できる文章と呼んでいます。
手紙を書くときも、公開できる文章を基準にします。
どうせ受け取る人しか読まないんだから別にいいじゃん、というわけでもありません。
受け取るのは人間です。
受け取るならば読みやすく、ムカつく点がない文章がいいに決まっています。
余談ですが、日記帳の内容なんかは公開できなくて上等だと思っています。
公開する予定もないですし。
毒のある文章を書く練習に使っています。
話を戻しましょう。
相手がいる文章ということは、当然ブログとは違う意味での「公開できる文章」となります。
そこにこんなエッセンスを加えることで、秘密のお手紙が出来上がります。
- 自分のことを話す
(近況、前のやり取りからの続きなど) - 相手のことを聞く
(自分の近況を話す→相手はどうか聞く、相手のことで気になることを聞いてみる) - 手紙でしか話せないことを話す
(ブログには書けないようなローカルネタや過去の話など)
特にローカルネタは、相手との距離が遠ければ遠いほど面白いです。
私の地元では特別なことが、他の地域では大したことではなかったり。
相手の興味や関心によって、ローカルネタを使い分けるのもまた楽しいですね。
遠いようで近い文通の世界
文通なんて過去のもの、今は便利なものが沢山あるじゃないか。
そんなことはありません。今の時代だからこそ、文通でしかできない体験があります。
手書きの文字からぬくもりを感じる。
自分に手紙を書くためにレターセットを選んでもらえる。
季節や地域の切手をいただいて風情を感じる。
何より、郵便受けを開けるときに毎回ワクワクする。
こんなこと、文通でしかなかなか体験できません。
長いこと手紙を書いていないな、という方は、ぜひ筆をとってみてください。
文通はそんなに遠い世界じゃありません。